こんにちは。マクロ美アンSachiです。
先日、福岡県糸島市で行われた「自然農」の見学学習会に参加してまいりました♪
最近では、無農薬野菜やオーガニック、自然農といった、なるべく食物に負担のかからない農法が知られるようになってきました。
私たち消費者もだんだん賢くなり、体に優しいお野菜や果物を好むようになり、できれば無農薬で自然に近い食べ物を食べたい。。。という欲求が強くなってきたように思われます。
食糧危機や食料備蓄が叫ばれている中、そろそろ自給自足に近い生活をするべきではないかという気持ちも高まり、「自然農」での畑を持ちたいと思うようになり、今回の見学学習会への参加となりました。
家庭菜園や畑で、「自然農」に挑戦してみたい方、自給自足や自然食に興味がある方など、まずは自然農を営む農園への見学を試みることで、自然農を始めるきっかけつくりができるのではないかと思い、自分自身の体験をもとに、自然農や見学学習会に関する有益な情報を提供できればと思います。参考にしていただければ幸いです。
自然農の始め方〜糸島での「自然農 」見学学習会
自然農とは
私は昔からマクロビ食に興味があり、オーガニック野菜などを積極的に買っていましたが、自然農法も無農薬や有機野菜と同じ農法の一種だと、勝手に勘違いしていたことにやっと最近気づきました(笑)。
「自然農」とは、言うなれば、「いのちの営みにひたすら沿う」といったような世界で、耕さない、農薬肥料は使わない、雑草や虫たちを敵とせず共存する農法。
草でマルチングを行う草マルチによる方法で、土地の乾燥を防ぐとともに(水やりもほぼ必要ないという)、農作物の成長を妨げる可能性のあるわずかな雑草のみをマルチングしていると言います。
もともと耕すことを必要としないため、トラクターなどのガソリンで動く耕作機などももちろん不要であるため、生き物や環境にもとてもやさしい、あるがままの地球環境を壊すことなく、自然と向き合う農法と言っても過言ではありません。
自然農実践者として有名な方は、奈良県の川口由一氏や、木村秋則氏(自然農を題材にした実話の映画化「奇跡のりんご」で有名)。
自然農は究極の農法とは言え、事業として行うにはやはり大変なようで、自然農に対する愛がなければ、持続は少々難しそうな感じではあります。
なぜなら、慣行農法から自然農へのシフトするということは、まわりの農家の方々の反対も多く、スタート時期の苦難(作物が思うように育たない、収入にならないなど)などもありそうです。
ただ、最近では「自然農」のメリットも多く知られてきていますし、安全性や低コスト(肥料代や機材費が基本的にかからない)の面では、自家菜園や個人で実践する場合にはおすすめの農法かと思います。
自然農の見学学習会への参加
自然農の始め方として、まずは自然農を営む農園の見学学習会に参加することを、ぜひおすすめします。見学できる自然農園は、お近くにはなかなかないかとは思いますが、このような見学会があるということだけでも知っていただければ幸いです。
今回、私が参加させていただいた農園は、福岡県糸島市にある「松国学びの場」という自然農の畑を運営されている農家さんで、年に6回前後、その季節にあった内容の見学学習会を毎年開催しています。
内容的には、2つの農園の見学とその月にやるべき畑仕事の学習(春夏秋冬の季節ごとの作業や田植えなど)や、ディスカッションタイムなど、終日かけてとても有益な情報交換の場となっています。
今回、予想以上に参加者の方が多く(70名近い参加者)、駐車スペースがびっしりで、こんなにも自然農に関心が高い方が多いのかと驚いたほどです。長崎県の壱岐や熊本の方から来られている方々もいらっしゃいました。
見学学習会の1日の流れは以下のとおりです。
9:00~ 集合/受付
9:30~ 開始
午前中は、松国学びの場での農園見学と畑での実習
午後は、一貴山学びの場へ移動し、昼食後、鏡山農園の見学および田んぼでの実習
夕方~ 見学後はディスカッションタイム(質疑応答含む)
17:00 終了
*種の交換コーナーもあります。
ご興味がある方は以下のURLからアクセスしてみてください↓
春夏野菜の種下ろし&育て方
まずは、集合場所となっている「松国学びの場」の畑で、見学もかねて春夏野菜の種下ろしや各野菜のお世話の仕方を学びます。
今回、種下ろしが見学できたのは、ミニカボチャや里芋で、草マルチのやり方や種下ろしの注意点など、詳細を経験豊かなスタッフの方々が、丁寧に説明してくださいました。
じゃがいもの芽かき作業(芽は2本程度のみ残してあとはすべて芽をかく)や、玉ねぎの収穫&保存方法など、とても興味深い学習となりました。
また、きれいな白い花をさかせている、だいこんのタネをつまんで試食したり、雑草やお花の周りを飛び交うかわいらしい蝶々を見たり。。。と、自然に触れ合えるシーンもたくさんありました。
自然農の畑は、どこに作物が植えられているかはっきりわからないほど、自然に溶け込み全体的にやさしいイメージを醸し出しています。雑草すらもかわいくて、美しい花をさかせていて、目にも優しい畑であることを感じさせてくれます。
農園の見学
お昼前には、車で15分程行ったところにある「一貴山学びの場」へ移動し、大きな梅の木のある広場で参加者のみなさんと一緒にお昼ご飯(各自お弁当を持参)をいただきます。
自然農の営みは、今年で31年目を迎えるという「一貴山学びの場」ですが、食後は、その敷地内にある「鏡山農園」の見学。
ここは、代表の個人農園でもあり、自給自足には十分すぎるほどの農作物(野菜や果物)が取れるとのこと。畑の中には珍しい綿花なども栽培されており、とても興味深い自然農の畑でした。
お米の苗床作り
農園見学後は、この日のメインとなっていたお米の苗床見学と種下ろしの学習を行いました。
過去に田植えの体験はありましたが、お米の苗床作りと種下ろしは今回初めてだったので、とても興味深く見学ができました。
苗床の広さは、田んぼになるスペースの1/50ほどのスペースにするとのことで、ここでは、90平方メートル x 1/50 = 1.8 平方メートルほどの苗床が準備されていました。
上の写真に見られる溝は、モグラよけの溝だそうで、実際に種下ろしをするのは正方形の枠の中のスペースとなります。
お米の種下ろし作業
種下ろし作業はとても興味深く、昨年の秋に同じ場所で収穫した在来種のお米(あけぼの)を使って、タネをまきました。
お米の選別は昔ながらの手作業で、水にお米を浸けて浮いてきたものはすべて廃棄し、下にちゃんと沈んだものだけを厳選する手法です。昔は「塩水選」といって、塩水に浸けていたらしいのですが、塩分によってお米の生育に影響が起きないよう、自然農では水で選別を行っているとのこと。
選別後、日陰で陰干ししたあと、乾いたものを苗床にパラパラと上からばら撒き方式で種下ろしします。撒くだけでなく、種がちゃんと土に密着するよう、後で一粒一粒手作業で圧着していくという、丁寧な作業でした。
その後は、土の乾燥を防いだり、鳥からの防御のために藁を厚くかぶせ、さらに鳥よけネットを取り付けて完了です。
次回は、6月はじめに田植え作業を行う予定です。
*YouTubeでも、自然農の見学学習会の様子を動画にしてUPしております。よろしければ、以下のチャンネルでご視聴ください。↓
【自然農】自然農見学&学習会♡米の苗床作り&種降ろしと春夏野菜のお世話の仕方
まとめ
朝から夕方まで終日の見学学習会となりましたが、自然農を始める上でとても参考になり、これからスタートする者にとって、良い刺激となりました。
また、同じような志を持った自然農を愛する方々との交流もでき、いろんな方の意見やアイディアを共有できるので、とても良い機会だったと思います。
個々人によって、広い畑を所有していたり、あるいは裏庭の小さな畑で自然農を実践したいと思っている方や、アパート住まいで狭いベランダでしか家庭菜園ができない場合もあるでしょう。
しかし、耕さない/無肥料無農薬/虫や雑草と共存するという基本理念をベースに、楽しく自分のペースで無理なくやることが一番だと思いますので、失敗しても良いので少しずつ始めてみるのもよいかと思います。
農業や自然農を通じて、気づきや癒しが与えられ、自然の恵みに感謝し、生き物や環境に寄り添って生きることで、本来の人間らしさが取り戻せるような気がします。
本日もご訪問ありがとうございました。
マクロ美アンSachi