こんにちは。マクロ美アンSachiです。
今回は、きゅうりの育て方ということで、私自身の実体験をもとに、種から育てるきゅうりのお世話の仕方を皆さんにお伝えできればと思い、詳細をブログにUPしようと思います。
今年から、本格的に裏庭スペースを利用し、家庭菜園をスタートいたしました。
数年前からちょこちょこは野菜づくりをやっていましたが、自己流で育てていたので、どうやったら収穫量が増えるのかとか、どのように野菜を育てると効率的に元気な実をつけてくれるのか?といったような思いはまったく持たずに、ただ家庭菜園のまねごとができて楽しければそれでいいと思ってやっていました。
ミニトマトが途中で実をつけずに枯れても、ブロッコリーの葉っぱがうどんこ病や虫食いで真っ白になったり、穴だらけになってても、放任栽培で気がついた時に水をやる程度でした。今から振り返ると、ひどい家庭菜園ですね。。。(^^;;
そのような経緯もあり、今年こそはちゃんとやるべきことをやって、しっかりと野菜本来の寿命をまっとうさせてあげ、なるべくたくさんおいしい実をつけれるよう、きちんと愛情を持ってお世話をしたいと思うようになりました。
力が入りすぎて、小さなお庭スペースにもかかわらず、30種類近い野菜やハーブを栽培することになりました。しかも、ほとんどが種からという気合いの入れようです(笑)。
ちなみに、今年育てている野菜たちは以下のとおりです:
キュウリ、ゴーヤ、ミニトマト、ししとう、パプリカ、シソ大葉、バジル、パクチー、白ネギ、万能ネギ、ニラ、じゃがいも、さつまいも、オリーヴ、紅白はつか大根、エンツァイ、ラディッシュ、小松菜、ほうれん草、小かぶ、五寸人参、レモン、いちご、アスパラ、エンドウ、ブロッコリーの芽、かいわれ、ブルーベリー、枝豆、ミニごぼう他
その中でも、きゅうりやミニトマト、ししとうは、予想以上にうまく育ってくれ、たくさんの実を毎日収穫できています♪
まだまだ農業については学ぶべきことも多く、失敗もつきものですが、将来的には裏庭でプチ自給自足ができるように、これからも毎年多くの野菜やハーブ、果物を育てていきたいと思っています。
このように、家庭菜園や自給自足にご興味のある方、きゅうりを初めて栽培するので育て方を知りたい方etc.....向けに、役立つ情報をお届けできれば幸いです。
きゅうりの育て方♡種まきから摘心&収穫まで
きゅうりの特徴
きゅうりは全体の96%が水分で、カリウム成分を多く含む野菜として知られ、きゅうりの表面には、「ブルーム」と呼ばれる白い粉状の物質がついています。
もしかして、農薬やPM2.5? などと疑ってしまいますが、実はこれ、キュウリ自身が雨や乾燥などから自分の身を守るために出す成分なのです。
最近では品種改良された「ブルームレス」のキュウリ(ブルームがつかず表面がつやつやしたもの)が出回っていますが、皮が厚く中の実が柔らかい傾向にあります。人によっても好き嫌いはありますが、ブルーム付きの方がどちらかというと硬めで、シャキシャキ感を感じるタイプではないかと思います。
学名: Cucumis sativus L.
英語名: Cucumber
和名: キュウリ
分類: ウリ科キュウリ属
原産地: インド西北部(ヒマラヤ南山麓)
発芽適温: 25~30度
栽培適温: 20~25度
きゅうり 節成り性/飛び節成り性
きゅうりの実のつき方には、大きく分けて以下の3つの種類があります。
節成り性:各節ごとに雌花がつき、実がなる性質が強いタイプで、横にそこまで広がらないため、小スペースですみプランターでも育てやすく、初心者の方にはオススメです。
子づるを伸ばさず、早い段階から実を収穫したい、あるいは親づるをまっすぐ伸ばしたい時には有利です。
飛び節成り性:親づるに花芽がつきにくく、各節にすべて雌花はつかず、飛び飛びに花が咲きます。このタイプは、子づるを伸ばして実をたくさん収穫する方法をとります。
飛び節成り性のきゅうりは、昔から栽培されているタイプで、地這い系のきゅうりが一般的です。
何本も子づるを伸ばしていくため、広いスペースが必要になり、最初の収穫までに少し時間がかかります。しかし、栽培期間が長くなるため、最終的な収量はだんぜん飛び成り性の方が多くなります。
中間型:節成りと飛び節成りの、両方の性質を合わせ持つ中間タイプのものです。
親づるにも子づるにも雌花がつきますが、親づるのすべての節ごとに雌花がつくわけではなく、飛び飛びに花芽がつきます。花芽がついた節からは子づるは生えず、花芽のつかなかった節から子づるが生えてくるといったタイプです。
きゅうりの栽培時期
きゅうりの栽培時期は、年3回(春まき/夏まき/秋まき)の栽培チャンスがあります。
春まき:種まきは3月中旬〜4月頃 植え付けは5月 収穫は6~8月頃となります。
夏まき:種まきは6月(直まきをおすすめ) 収穫は7~9月頃となります。
秋まき:種まきは8月(直まきをおすすめ) 収穫は9~10月頃となります。
暖地では秋どりきゅうりが、8月中旬まで種まきOKですので、7月末までで最初の春まきした収穫が終わり、すぐに8月上旬までに種まきすると再度収穫が秋まで楽しめます♪
*家庭菜園の場合は、春まきが一般的で、苗から育てる方が比較的スムーズですが、長期にわたってもかまわないので種から育ててみたいという方は、ぜひ種まきから挑戦してみてください。充実感がだんぜん違うような気がします♪
きゅうりの栽培方法
1) 種まき
きゅうりの成長はとても早くて、うまくいけば種まきから収穫まで、約2ヶ月ちょっとしかかからない短期間栽培というメリットがあります。
ですので、定植したい時期から種まきタイミングを逆算し、きちんとプランを立てて栽培することで、無駄なくかなりの収穫量が見込めます。
種まきは地域によっても差はありますが、3月中旬くらいから可能となります。ただ、この時期はまだ気温も低く、沖縄エリアを除く地域では寒い日が続きますので、保温器や電気カーペットなどを利用し、保温しながら発芽&育苗することが重要です。
種まき方法:
・9cm サイズのポット もしくは 育苗トレイを利用し、深さ1cmの穴をあけ、2~3粒の種を目安にまきます。上から5mm 程度の覆土をし、軽く鎮圧した後にタネが浮いてこないように注意しながら水やりを行います。
・寒い時期の場合、発芽するまでは25~30度前後の気温を保ちます。夏場は遮熱のため、冬場は寒さ対策のために、白い寒冷紗をかけて苗を保護します。
→ 定植数日前には寒冷紗は取り外し、環境に対応できるよう準備します。
・うまくいけば1週間前後で発芽します。本葉が1枚になるタイミングで、一番成長がよさそうな1株を残し間引きします。
・本場が3〜4枚になるまで育苗します(適温は20度前後)。目安としては30日前後。
2) 植え替え
・植え替え予定日の2週間前までには、*希望する堆肥や元肥をほどこし、土の準備をしておきます。
私の場合は、極力、化学肥料や牛フン/鶏フンなどの動物性の肥料を入れたくないので、市販の培養土とバーク堆肥/コンポストを混ぜたものを準備し、植え替え用の土としました。
*希望する堆肥:土作りに関しては、自然農を基本にするのか、化学肥料を使っても問題ないのか、有機肥料のみにするのか。。。コンポストを肥料とするのか。。人それぞれ、希望する土作りがあると思いますので、ここでは割愛させていただきます。
・また、きゅうりはつる性の植物ですので、支柱やネットの設置が必要となります(地這いきゅうりの場合は不要)。土作りが完了した後は、*支柱やネットの取り付けを事前に行っておくと、スムーズです。
*支柱やネットの取り付け:下記の栽培管理の 1)支柱作りを参照ください。
・プランター利用の場合、1つのプランターに1~2株を目安として栽培します。
3) 誘引作業
定植後、つるがでてくる頃までには、短い支柱をつけ(わりばしなどでもOK)、支柱やネットに誘引します。あるいは、株自体の背丈がすでにある程度伸びていれば、そのままネットなどにからませ、麻ひもなどで固定します。
強風などで茎や葉がダメージうけないためにも、早めにネット/支柱への固定をおすすめします。
4) 親づる摘心
定植後は、まずは親づる(本つる)をネット/支柱の上まで成長させます。節成り性の場合は、その間収穫を楽しみながら、株の高さがある程度の高さ(180cmくらいの管理できる高さがベスト)に到達したら、成長点を摘心します。
節数で言うと、だいたい18節~マックス20節位を目安にされると良いと思います。
摘心後は、子づるがよく伸びるようになり、節ごとにきゅうりの実がつくようになります(種類や栽培条件によっても変わってきます)。
5) わき芽カット
5節目までは、すべての節芽(子づる)、雌花、雄花は摘み取るようにします。これは、株元の風通しをよくすると同時に、初期の段階で株を疲れさせず、長く栽培できるようにするという理由と、親づるを早く上へ伸ばすという目的もあります。
7) 収穫
条件や環境がうまく整えば、1株に100本近いきゅうりが収穫できると言われています。
きゅうりの結実には、人工授粉は必要なく、雌花さえあればきゅうりが実をつけます。「単為結果性」が強いので、実は雄花はほとんど必要ないとされます。
もちろん、受粉をしても実になりますが、種まわりの皮がかたくなるため、おいしく食べるには受粉しない「単為結果性」の方が良いのです。
収穫に関しては、一番最初にできた実(一番果)は、小さいうちに収穫することが大事です。最初のうちからエネルギーをたくさん使って株を疲れさせないためです。
また、きゅうりは1日収穫を延ばすだけでもかなり肥大化します(1.5倍くらい)。花が咲いてから1週間前後で収穫できるサイズの実になります。
時々、葉っぱの陰にかくれていて、収穫するのを忘れていたりすると、かなり肥大化したジャンボきゅうりに変身している時がありますので、毎日入念なチェックが必要です。
8) 下葉処理(5節まで)
親づるが上まで伸びて摘心後、下葉の処理を行います。この場合、下葉というのは株元の下から5節くらいまでの葉っぱを指します(株元から30cmくらいまでの部分)。
やり方としては、いっきにすべての下葉をカットするのではなく、できるだけ株にストレスを与えないため、1日2~3枚くらいの少量の葉を摘葉していきます。
夏場の湿気を考慮し、風通しをよくしたり、雑菌などが蔓延しないようにするための対策です。
ただし、双葉は枯れない限りカットしない方が良いと思います。株が弱ってしまうと言われています。
9) 子づる摘心
親づる摘心後は、いっせいに子づるが伸びて成長してきます。
スペースに余裕がある方は、放任栽培もありですが、孫づるを伸ばして収穫量をあげていくためにも、子づるは2節目あたりで摘心し、どんどん孫づるを伸ばしていくと良いと思います。
子づるを摘心する場合、元気の良さそうな1〜2本は摘心せず残し、横にジグザグに這わせながら放任スタイルをとって(遊びづる)、できるだけ収穫を増やし、株の寿命がくるまで長く伸ばしていくのも良いでしょう。
孫づるについても、2節目あたりで摘心すると管理しやすいと思います。もちろん、放任でもかまいません。
以下は、私のYouTubeサブチャンネル:Sachi姉の農的暮らし【1㎡から始めるプチ自給自足】のきゅうりについての動画です。よろしければ、ご参照ください ↓
タイトル:【きゅうり栽培】初収穫と親づる摘心♡ついでに下葉処理と追肥#010
栽培管理
1) 支柱作り
支柱つくりはとても簡単です。プランターでも簡単に支柱が組めますので、トライしてみてください。
材料:
材料はシンプルで以下のとおりです:(すべて100均やホームセンターで購入できます)
・支柱(180cmがおすすめです)x 5本
・きゅうりネット(180x 180cm)
・麻ひも
作り方:
プランター3個並びの場合(もしくは畑)
1) 支柱を2本ずつ、上の方でクロスさせ、土を入れたプランター もしくは畑の土の中にさしこみ、クロス部分を麻ひもで固定させます。→ 両サイドに2箇所(幅が180cmくらいになるようにします)
2) 4本の支柱(左右2本ずつ)が固定されたら、残る1本を上にのせ(洗濯竿のように)両側を麻ひもで固定します。
3) あとは、きゅうりネットを上からかけ、各所を結んで固定すれば完成です。
*ネットの位置が、ちょうど株元の真上あたりにくるようにすると、のちのち誘引しやすくなります。
2) 水やり
プランターの場合、土がとても乾燥しやすいため、開花までは朝早い時間帯 もしくは 夕方のすずしい時間帯に、1日1回、開花〜収穫が始まるまでは、朝夕の1日2回水やりが必要となります。
日中、日差しが強すぎて、葉っぱがしおれたようになる場合がありますが、夕方や涼しくなると回復しますので、日中の水やりは厳禁です。日中、土の中の温度もかなり上がっていますので、この時に水やりを行うと、お湯のような状態になり、根を痛めることになりますので、日中の水やりはおすすめしません。
また、同時に水のやりすぎにもご注意ください。根も土の中で呼吸していますので、水をやりすぎることで、酸素が十分に行き渡らなくなるため、注意が必要です。
3) 追肥
一番果のきゅうりが実ったタイミングで、株元から離して根っこの先端部あたりに追肥してください。
肥料は土の上にばらまくのではなく、必ず土の中に混ぜ込むようにしましょう。そのまま土の上に放置しておくと、カビが生えたり害虫が寄ってきたりしますので、要注意です。
その後は、様子を見ながら2週間〜1ヶ月ごとに追肥をすると良いと思います。
4) 摘心まとめ
きゅうりの親づるは、以下のように、下段/中断/上段の3つに分けるとわかりやすく、管理もしやすいので、かたまりで覚えておくと便利です。
下段:5節まで(下から30cmあたり):
親づる5節目までは、すべての節芽(子づる)、雌花、雄花は摘み取る→株元の風通しをよくし、初期の段階で株を疲れさせず、親づるを早く上へ伸ばすため。
中段:6節目~10節目:
中段にある子づるは1節目だけ残し摘心する(きゅうり1本のみを収穫し、実がなるすぐ上の葉っぱ1枚を残す)。
*1箇所から子づる、孫づる、ひ孫づるが出てくるので、きゅうりが取れてもそこからどんどん次がでてくるので芯先を折らないように注意!
上段:10節目(下から70~80cmが目安)以上:
小づるは2節目まで残し摘心する(葉っぱ2枚残し2本収穫)。子づる/孫づるは、横or斜め上に誘引し伸ばしていく(人によっては、孫づるは放任)。
*中段と上段から、それぞれ勢いの良い子づる各1本を遊びづる(力枝)として、残しておいてもよい。その場合、孫づるは葉っぱ2枚で摘心する。
♢遊びづるを残しておく理由としては、数本の芯先が常に成長していないと、親づるや子づるを摘心した後、きゅうりは成長の役目がもう終わったものと思い、それ以上実をつけることができないため。
発生しやすい病害虫
<かかりやすい病気> <害虫>
・うどん粉病 ・ウリハムシ
・べと病 ・アザミウマ
・灰色かび病 ・コナジラミ
・斑点細菌病 ・アブラムシ
・黒星病 ・ハダニ
・炭疽病 etc. ・タバコガ etc.
*黄色い花の色は虫を呼び込みやすいため、雄花はなるべく摘花し、めだたないようにしておくことも対策のひとつです。
*また、定期的にストチュー水やニームオイルなどをスプレーすることにより、病害虫を寄せ付けにくい状態にしておくことをおすすめします。(無農薬系の農薬も販売されています)
*害虫については、毎日の観察も必要ではないかと思います。とにかく見つけ次第、捕獲し地道に除去していくことが、意外にも近道につながります。
連作障害
連続して毎回同じ科の植物を栽培することで、土の中の養分が偏ってしまい、野菜の生育が悪く成り、成長できずに枯れてしまったりする現象が見られます。また、病原菌も増えてしまい、病気にかかりやすくなったり、害虫の被害も多くでてしまいます。
きゅうりの場合、連作障害の影響をうけやすいため、2年以上は栽培間隔をあけた方が良いとされます。
プランターの場合は、毎年土を入れ替えたり、太陽消毒後に新しい土を半分くらい入れることで連作障害を防ぐことが可能となります。
まとめ
きゅうり栽培は、お世話が色々と大変な感じではありますが、いざやり始めると、とても充実感を感じ、毎日のようにきゅうりの収穫が楽しめます。病気や害虫の心配もありますが、とにかく株の成長も早く、1日1日の成長スピードに驚きさえ覚えます。
夏の野菜と言えば、きゅうりやミニトマトがすぐ頭に浮かんでくるほど、今ではポピュラーな夏野菜となっていて、種類もいろんな種類が出回っているようです。
今回は、うどんこ病に強い種類を選んだため、病気にはあまり悩まされなかったのではないかと思います。葉っぱがかなり枯れたり、害虫の被害にはたくさんあいましたが、最終的には株自体の力でみるみる回復してくれ、多くの実を残してくれました。
私の場合、タネから大切に育て、発芽したものはすべてプランターに植え替え(8株)、とりあえず現在まで順調に育ってきています。途中、害虫の被害にあいつつも、力強く復活していく植物の生命力とエネルギーのすごさに感心し、いろんなことを植物から教えられたような気がします。
種まきから4ヶ月以上、毎日きゅうりと向き合い、長い期間見守ってきたせいか、植物に情がうつるというか、今では我が子のような存在にさえなっています(笑)。そろそろ、株の勢いが弱まってきてはいますが、あともう数週間は元気でいてくれそうです。
秋栽培のきゅうりもまだまだ間に合いますので、みなさんもぜひ、きゅうり栽培にチャレンジしてみるのはいかがでしょうか?
本日もご訪問いただきありがとうございました。
マクロ美アンSachi